シュガーがご紹介する本日の1冊は、今話題の映画化作品。
GiGicomiで紹介するんだから、さぞやピンクな映画の原作か?と思われた方もチラホラいらっしゃるかもしれませんが、ピンクじゃなくって『orange』です。
orange
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©高野苺/双葉社
現役高校生でデビューを果たし、10年間女子中高生から絶大な人気を得続けている高野苺の本格SFストーリー。少女漫画ファンのみならず幅広い男性・女性漫 画読みからも絶賛の声多数!!集英社版に加え、単行本未収録の読み切り作品が1話掲載される。高校二年生の菜穂に届いた未来からの手紙。そこには未来の自 分の後悔がつづられていた。はたして菜穂は手紙を読み「後悔しない未来」を作ることができるのか?切ない思いが交錯するタイムパラドックスラブストーリー。(引用元・GiGicomi)
映画のCMをチラッと見ただけの第一印象は「はいはい、若者の色恋沙汰やね」とクールかつドライにスルーしていた傷だらけのアラフォーな私でしたが、原作読んだらそんなこと思っていた数日前の自分をぶん殴りたくなりました。
これはやばい。(良い意味の方のやばい)
作品紹介にもあるように、未来の自分から届いた手紙を受け取った高校生の主人公・菜穂。未来の自分の後悔…それは、大切な人を救えなかったこと。
手紙を元に、大切な人を失わないため菜穂は奮闘する…のですが、これがまた上手くいかない。
なぜならこの菜穂ちゃん、人のことやその状況を考えて自分の希望やそのときすべきことを後回しにしちゃうこともしばしば。いい子なのですが、要するに不器用。
未来からの手紙に、「この時こんなことが起こるからこうして」という指示があっても、その時に「あとでしよう」と思う菜穂ちゃん。見ているこっちは「今だよ今!!」と応援?しながらも、実際自分ならどうするか…と思うと、今じゃないよな…じゃあ仕方ないよね。と共感したり。そのせいで後悔の残る結果が生まれてしまって「やっぱりあの時だったか…!!」と、菜穂ちゃんと一緒に落ち込んだり。
さらに、未来を変えるために動くことが、こうも上手く行かないのは、そこに高校生ならではの初々しい恋心が絡んでいるから。
それはもう、もどかしくて切なくて甘酸っぱい青春+恋+SFなストーリーなのです。
悪の組織も、アクションもないタイムパラドックスを扱った作品で、こうも手に汗を握ることになろうとは。恋って、友情って、青春てすごい。
また、舞台は長野県松本市。
ここは、シュガーが中学〜高校時代、ちょっと背伸びをして遊びにいく土地でもありました。快速みすずに乗ってね!
ですから、表紙に描かれているナワテ通りや松本城、本編でパルコ行ったとか見ると、ぎゅーーーんと心のどこかにある場所を押されてしまうのです。
これが郷愁というヤツか。
ふぅ。少し逸れてしまいましたが。
GiGicomiでは現在1〜4巻まで配信中の『orange』ですが、読んでる端から目の周りがプルプルと緩んでくる大変危険な作品です。
最終5巻の配信まで、まだお時間があますので、その間に是非、よく水分を吸い取る厚みのあるハンカチを用意しておいた方が良いでしょう。私はそうします。
※各巻末に収録されている『春色アストロノート』もかわいい作品です。『orange』でどきどきした後、『春色アストロノート』できゅんとしましょう。
サンプルはこちらから
http://gigicomi.com