こんにちは。キムキムです。
今日紹介する作品。またですが表紙にひかれました。
とりあえず表紙を見せます。

↓クリックで作品詳細ページへ

©正弓/リブレ出版

はい、これです。
この人どうした？何があった？と、とても気になりますよねー。プラス、タイトルね。
某家政婦ドラマを思い出させる。うーむ気になる気になる。だったので読んでみました。

周囲を見下して生きてきた大学生・恵の元にやってきた家政夫の新田。常に柔和な笑みを絶やさず、完璧に家事をこなす彼は傍若無人に振る舞う恵にも臆する事なくずかずかと日常生活へと介入する。そんな新田に戸惑い、苛立つ恵は、あるきっかけで衝動的に彼を犯してしまう。しかし翌日、新田は平然と恵の前に現れた。……なぜか身体中に暴力の傷跡を負って。究極の自己中男と、自己否定し続ける男。正反対の二人は、傷つきながらも惹かれあい――。
(引用：GiGicomi)

世にも珍しい、家政「夫」さんの本当の名前は新田(ニッタ)さんですが、主人公の恵が適当に「ニタ」さんって呼んでしまってるんです。失礼なやつだな。
しかしそれでもニタさんは一切怒らない、いや恵が何をしても怒らない天使みたいな人なんですよ。

最初から主人公の恵が結構クズなので、私は「表紙のニタさん、あんたが殴ったのね。酷いやつ」とか考えていたのですが、実は違いました。ニタさんはゲイで、同棲している彼氏がいるのですが、こいつがまたイかれてるんですよ。ニタさんを痛めつけた犯人はその彼氏です。でもニタさんは、「彼には…ぼくが付いていてあげないと」と、彼氏とは別れないらしい。結局ニタさんだって、自分自身に優しくできない、他の人のことばかりで自分はどうでもいいという、違う部類のクズでした。はい、クズパーティです。

でも、主人公の恵は、実はちょっとひねくれてるだけで、本物の「クズ」ではない気がするんですよね。ニタさんに出会って人の温もりが恋しくなって、それからちょっとずつ変わって行くので…そしてニタさんも、恵に出会って自分をもっと出せるようになります。こうやって寄り添った二人に襲い掛る不穏な動きは…？本編読んでからの楽しみにしておきましょう。

久々に人間ドラマBLを読んだので、読み終わった今もちょっと色んな事を考えますね。結局人を救うのは「愛」なんだな〜と、ちょっと大きいことも考えたりして。

このクズパーティの作品の中にひとりだけちゃんとしたやつが出てくるのですが、それが恵の友達の渡辺。この子も冷めてる部分はありますが、珍しくちゃんとした人です。この子の話も最後ちょっと出ます。幸せになって欲しいな。

エロや暴力シーンなどほとんどありません。(表紙が一番の暴力シーンかも)
人間ドラマや二人の関係性を描くのが好きな方にお勧めしたいですね。