こんにちは、シュガーです。
うららかな春の日には、こんなBLでほんわかしたいよね。

世界は尻尾でできている

©本庄りえ/日本文芸社

『半獣人』と人間が共存するようになった現代。半獣人と人間の恋は普通じゃない――。 半獣人の暮らしを支える公務員・伊織は恋に臆病なゲイ。孤児となった半獣人・凜久と一緒に訪れた先は、凜久と同じ日本オオカミの半獣人・強羅の家だった。 「子供の前でセクハラするとはね」思わず強羅の尻尾をモフモフした伊織に、人気小説家の彼がニヤリ。野性味があって気さくな年下の彼は伊織のタイプど真ん中だった！獣人で同性なんて望みなんてないと言いきかせるが…。 「アンタいい匂いだな」急に密着してクンクンする強羅。オスの顔を見せる彼は伊織の首筋を噛んできて…!? シャイなちびっ子狼と不器用な男達が織りなす胸きゅん&ハートフルＢＬ。（引用：GIGIcomi）

ほら、私って、モフモフとちびっ子を見るだけで目頭が熱くなるお年頃じゃないですか。（年代はお察し下さい）
こんな和やかファミリームードな表紙を見るだけで胸が締め付けられるわけですよ。

メインは半獣人の小説家・強羅×ゲイの公務員・伊織。
人間と半獣人が共存するファンタジックな設定ですが、やはり半獣人はマイノリティ。そして、ゲイである伊織も同じくマイノリティ…と、なかなかシビアな世界。

元より、伊織は強羅に出会った瞬間に尻尾をモフモフしてしまうセクハラを働き＝一目惚れ状態なんですが、半獣人と人間、しかもゲイの自分とは結ばれないし、ましてや仕事の相手。とやるせない思いをセフレとの激しい行為で解消する乙女なんだかビッチなんだか、なかなか屈折している青年。

しかし、想い人ならぬ想い半獣人の強羅はことあるごとに密着してくるし…もう何なの！？と伊織をやきもきさせてきます。
思わせぶりな男前…策士？

ところで、半獣人には発情期があるそうですよ。※重要※
そう！二人の距離をいきなり縮める運命のイタズラが起こるのです。
（発情期の半獣人は絶倫です、どうぞお楽しみ下さい）

もうひとつ、二人の出逢いから発展になくてはならない存在が半獣人の孤児・凜久くん。
不慮の事故で両親を亡くし、天涯孤独となった凜久くん。突然、天涯孤独になるわ、知らないおじさん（＝強羅ニホンオオカミ半獣人のセンパイ）のところに連れていかれるわ、施設でいじめられるわで、過酷な状況に放り出されるのに、優しくて健気でほんといい子！

半獣人の作家、ゲイの公務員、半獣人の孤児。この三人が家族になっていく日々。
まさにハートフル。

最終章は、親戚のおばちゃん目線で読んでしまってほろり。
ぜひ読んでみてください。