『ことのはころり』 暮田マキネ
BL《ボーイズラブ》こんにちは、シュガーです。
方言萌えに朗報!な作品をご紹介します。
ことのはころり
【変化を望み、変化に苦しみ、変化はやがて、恋になる――】
大学進学を機に地方から上京した周は、自身の方言にコンプレックスを抱くようになっていた。そんなある日、方言丸出しで話しているところを初対面の森谷に聞かれてしまう。なぜか森谷に「可愛い」と迫られ、咄嗟に逃げてしまった周だけど、変化は突然訪れて……?(引用:GIGIcomi)
主人公は地方出身の大学生、周くん。
方言を恋人や知人にからかわれるうちに寡黙になってしまった、ちょっと内向的な青年。そのため、バイト先でも大学でも人間関係がうまくいっていない負のスパイラル驀進中。
さらに恋人に振られて、もうとことん凹んでいるところから物語がスタート。
そんな周くんに恋してしまうのは、柳のような繊細な容姿で肉食系ゲイの志信。
前々から気になっていた&失恋で弱っている&方言で話す周くんに惹かれてからは、持ち前のフットワークの軽さでグイグイと周くんを自分のフィールドに引きずり込んでいきます。
その先は…民族研究部。そこには、地域言語学を専攻する先輩もいて、方言を話す周くんは大歓迎されます。
地域言語、そうです、方言!
周くんは山梨県出身で甲州弁の使い手。(おとなり県出身のシュガーとしては、そこはかとない親近感を覚えます)
そのほか、民族研究部には宮崎県、愛媛県、大阪府出身者でいい感じに方言が飛び交い、言葉のからそのルーツを調べだしたり…と、少人数ながら活気ある集まり。
主要キャラクターが話す方言としてはスポットライトを浴びていなかったであろう、甲州弁が取り上げられているのが、まず新鮮!
周くん、こんなにかわいいのに語尾に「ずら」。しかも方言しゃべるとき紅くなる…ひゃあああ!いいよいいよ、かわいいよー!!
この国には、我々を滾らせる知られざる萌え言語が存在するはず…
普段、標準語のキャラが、感情が昂ぶったときに出てくる方言(告白とかエロとかエロとか)&親密になったら自然に出てくる方言…破壊力抜群の方言、もっとおくれ~
さてさて、物語の方はというと、方言が受け入れられる場を提供することで、話すことにコンプレックスを抱いていた周くんの心のわだかまりをほどく第一歩を導いた志信くん。
(どちらかといえばチャラ男な志信が、恋したら一途なワンコっぷりを発揮するのもまた見所!)
どんどん周くんの孤独を埋めて、彼との距離を詰めていきますが、生粋のゲイとノンケの二人の恋の道行きは山あり谷あり。
どんな過程で二人は結ばれるのか、最後まで見守りたい作品。
ぜひ、読んで方言の魅力・エロスをご堪能下さい!
http://gigicomi.com