こんにちは、シュガーです。
控えめに言っても『名作』をご紹介します。

やさしいあなた…

©西田ヒガシ/茜新社

仲間と酒を楽しんだり待ち合わせに使ったり…そんないつものBARで、飛び込みで歌う春本とデート中の水田は出会う。
それから映画を観たりメールを送り合ったりと、中学生のような距離感と気持ちで逢瀬を楽しんでいた。
互いに素性を明かせないまま、それでも会わずにはいられない二人。
このまま夢の様な時間が続くよう願っていたが…？
西田ヒガシが描く珠玉のラブストーリーがついに登場！（引用：GIGIcomi）

この作品はもう、映画っすよ、映画のような恋。映画化希望。（実写よりも、この絵柄でアニメ化希望）
ロマンティックかつ、ドラマティックな大人の恋…！

春本と水田、二人の男。スーツの似合う、大人の紳士。
BARで出会った二人は、忘れがたい印象をお互いに与えながら、なにもないまま別れ、そして、運命的な再会を果たします。

再会するにはそれほどの時間は経っていないのだけれど、彼らの日常の中のふとした瞬間にお互いの顔を思い浮かべるってのが……なんすか、初恋ですか？くーーーーっと、胸をアツくしてくれます。

再会からは、デートに着る服に迷ったり、メールの文面に悩んだり、デートの誘いに浮き足立ったり…中学生か！？と思われるほどピュア。そして、会話や小道具、シーンに散りばめられる小粋でジェントルマンな演出。かわいい＆かっこいいおじさんたちの一喜一憂に絶え間ないきゅんきゅんが襲ってきます。

でも、二人はまだ知りませんが、読者は知っています。二人はそれぞれ、裏社会に身を置く男ただということを。

それぞれの事情で裏社会にいる。彼らは素性を偽り、自分の心に思い描く理想の紳士になって、理想の紳士な相手と、理想の恋を。
そんな純粋な恋を求め続ける彼らに哀れみとも憧れともつかない感情を抱かずにはいられません。

そして、きゅんきゅんが大きいほど、その後に待ち受けるであろう悲劇的な二人の本当の意味での再会が想像できて、ヒリヒリした緊張感を持ったまま読み進めなければならない快楽と拷問の板挟み状態、読者（わたし）の脳内修羅場です。

そして、互いの正体が明かされた後に、二人を待つ恋の結末は。
心にぐっと迫る衝撃的なラスト。

裏社会ものは好みが分かれるところだと思いますが、人間ドラマやロマンティックな純愛（エロはありますが）をお求めなら、読み応えに満足して頂けると思います。