こんにちは、シュガーです。
「秋の夜長に、じっくり何か読みたい！」
そんなあなた、しっとり系ティーンズラブのこちらはいかがでしょう。

せつなさに身悶えること必至！

月下のふたり～もういない君は、この恋を許さないだろう～


©今村リリィ／松文館

この人は私の好きな人じゃない。手の感触も息遣いも全部違う。同じDNAを持った別の人―――。令と臣は双子の兄弟。私、奈都とは幼馴染でいつも3人一緒だった。でも、私が好きになったのは1人だけ。私は令が好きだ。だけどその時はまだ、気付いていなかった。太陽を目指して月の明かりを頼りに歩いていることに…。そして高校受験を控えたある日、令が不治の病に侵されていることを知る。私達3人の歯車が、狂い始める―――。
（引用：GiGicomi）

ほら、もうあらすじからせつない…
これだけでじんわり涙腺ゆるむシュガーは安いオンナです。
古来から、双子男子との三角関係は突き抜けるほどのラブコメ方向か、せつない方向、両極端に向かう傾向にあります。
せつない方面の日本代表は言うまでもなく『●ッチ』ですが、あちらはスポーツ中心。本作では恋愛を中心にすえた作品としてはそれに匹敵する破壊力があります。

おさななじみの主人公（奈都）と双子の兄弟（令・臣）。
双子の両方から好意を寄せられつつも、心は片方（令）に惹かれている少女時代。
結果、片想いとなってしまった双子の片割れ（臣）は、健気にも身を引き、影ながら主人公を見守る……
主人公と令はいい感じの距離を縮め…ハッピーエンド！
とはならず…思わぬ悲劇、令の難病が発覚するのです。

これで、先立つ令が、臣を後押し＆祝福しながら逝くのであれば非常に美しいのですが…
物語はまだまだ冒頭。
あろうことか、令は、残されてた臣と奈都にとんでもない心の傷と、強烈な呪縛を与えて世を去っていきます。

若くして重い病に冒された令が、無念いっぱいの令が、そんな呪いを残すのも致し方ないでしょう。

しかし、残された臣と奈都は、令の死をきっかけにして離れ離れとなります。

それから数年、2人が再会することで、新たな物語が始まります。が！
令の呪縛に捕らわれた二人の再会は、決して幸せなものではありません。
はたして、臣と奈都の関係はどうなるのか…！？

ジャンルとしてはティーンズラブなのに！
若い2人なのに！
もっとキャッキャと浮き足立とうよ！きゅんきゅんしちゃえよ！幸せになろうとしようよ！
と、もどかしい思いで読んでいただけると思います。

巻数もたっぷり、さらに続巻。
秋の夜長を静かに過ごしたいあなたにおすすめ作品です。

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