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©樹要／大洋図書

陸上部員である柏木歩は、同級生の篠原貴人に密かに想いを寄せていた。そんなある日、部活の先輩である沢渡にその想いを見破られたうえに、退屈しのぎとして無理矢理抱かれてしまう。冷たいかと思えば、ふいに優しさを見せる沢渡に反発を感じつつも戸惑う歩だったが……！？　※このお話は『セルフポートレイト』のスピンオフ作品です。

(引用元・GiGicomi）

こんにちは、にくです。
今日ご紹介するのは樹要先生の『インターバル』（大洋図書）。
本作は『セルフポートレイト』のスピンオフです。
同級生に想いを寄せている歩は同じ陸上部の沢渡先輩にそのことがバレて脅迫されてしまい……。
冒頭から沢渡先輩の鬼畜っぷりに痺れます。
また絵が綺麗なので、ゾッとしつつも美しいですね。
歩が耐えているのは片思いしてる相手への思いからというのをわかってて、沢渡はその片思いを狡猾に利用する。
身を切られるような思いで従う歩に「男なら誰でもいいんじゃん」なんて言葉を浴びせたりします。
歩の反発にも退屈しのぎの満足を覚えてるみたい……。
まさに鬼畜。
しかし、時に優しさを見せたりして戸惑わせるんですね。
これは脅してなぶってるおもちゃへの気まぐれなのか？
沢渡は必死で耐える歩を好きなようにもてあそんでるけれど、実は不器用で本当に歩が好きなのかも？
歩も元々寡黙ながら厳しい沢渡に陸上では一度も勝ててないことから、憧れはあったんです。
鬼畜なことをされて反発はしますが、気持ちの変化もあるようで……。
散々ひどいことされたのに？と思われるかもしれませんが、そのへん丁寧に描かれてて、違和感なく引き込まれます。
沢渡もただのひどい奴とだけは思えなくなってきますね。
周りのキャラも魅力的です。
歩の同級生の腐女子が歩の恋を応援したり、沢渡も同級生に何か応援されてるみたい。
怖いけど切なくなったりキュンとなったりもできる作品です。
前作『セルフポートレイト』とは製作時期にかなり間があるようで、本作だけでも楽しめます。
もちろん、前作も読んだら更に楽しいですけどね。